純の◆姫林檎◆日記(不定期でふ)


 エッセイ……というか、実家で病気療養中男の、ただの出不精Mac日記です。
 いちばん上のものが新しいです。
 思いつきで作ったコンテンツですので、ユーザーヴィリティがはちゃめちゃです。
 すみません、そのうちなにか良い方法を考えますです。(^-^;A

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『ママゴト』だけど役にたつこと*(2012.2.10)


「「うちはまだ字が読めんかったし、お母ちゃんはいっつもしんどそうじゃったけ 読んでって言えんかったけ おはなしはようわからんかったん。
外に出て 誰かと遊ぶの苦手じゃったし お母ちゃんは仕事で遅うなるし 冷蔵庫と時計の音だけする部屋でずっとひとりでおったな。
じゃけえど その絵本をひらいたら違うとこにおるみたいな気持ちになれたん。」
 〜松田洋子『ママゴト』〜


「生まれてきて大きゅうなっただけで うんとええこ なんじゃけ」
 〜松田洋子『ママゴト』〜


「「暗い水と、溺死した人間の顔と、眼窩や空洞になった骸骨が怖い。死ぬことが怖い。無になることが怖い。そしてブルーネットという名の人間を見つけられないかもしれない」
 彼はくすくす笑った。「いっとき真に受けちまったぜ。あんた、自分に活を入れてるだけなんだな」」
 〜レイモンド=カーヴァー『さよなら、愛しい人』〜



まったくの偶然なんだけど、ツイッターでふと気になる書き込みに目が留まった。
そして、その書き込みをした方が漫画家さんということで、さらに、興味が湧いた。
このような意見を持つ漫画家さんの作品にも興味がわいた。
これはぜひ作品も読んでみたいという流れで、その方の最新作ということ以外、なんの知識もないまま、松田洋子作『ママゴト』1巻を購入する。
ジャンルで言えばこれはコメディ漫画となるんだろうけど、いやしかし、この漫画を「コメディ」でくくるのはためらわれてしまう、そんな作品。

「レイモンド=カーヴァー的不吉さが突き刺さるような甘辛すっぱ苦い」漫画。甘味があっても安心できんのよ。
(;^-^ゞ

レイモンド=カーヴァー的不吉さ、もしかしたらヘミングウェイ的つらさとも通じるところがあるんだけど、しかし、違うところは、

「男の世界」じゃないのね、男じゃあなくて、女性のつらさと、子どものつらさ。

「極貧」とまでは言わないけれど、その一歩手前の、何かのきっかけですべてが崩れうるような、もろくて不確かな日常というものが持つ不吉さと、ぼけと突っ込みで進行するコメディ漫画の作法とがからみあって、そのなかで、小さな善意、親切が、何よりも大切に思える瞬間があって、最後はああよかったね、って、ぜんぜんそうならない、

そこがまた不吉なんだよ、この漫画。

「普通の家族」というものを焼けつくほどに切望する者たち(40歳代の女性と5歳の子ども!)と、喪失の連続という日常。

……やだなあ、こういう漫画を描ける才能持っているひとって。こわいよ、ホラーだよ。(←褒めてる)

小さな親切がもたらすつかのまの幸福のあとには、さらなる孤独が堪え難いまでの喪失感となって、以前にもまして登場人物たちに突き刺さるのではないか、という予感が確実にある。
この世界には、あまりにも繊細で貴重であるが故に、商品化など決してできないものがある、というのはそうなのだが、これ、登場人物がちゃんと幸せになるんだろうか、というそこはかとない不吉さに、読者の私が目を背けられなくなる、という塩梅で、次の2巻が発売されたら、さらに読み進める予定。読まずばなるまいて。
……。
この漫画を買ったときは帯がついていて、その帯のひき文句は



 「「いってきます」も
 「だいすき」も、はじめてでした。

 ちぐはぐなふたりの、
 おかしくて、
 そしてせつない
 ある奇跡への物語。」


と書いてある。

むっさ不吉!!

こういうのは、読まずにおれなくなる性分なのだった。
登場人物たちには、ぜひとも幸福になってもらいたいのだが。



最近購入した本リスト。
==================

『資本の〈謎〉世界金融恐慌と21世紀』
・『ヤバい経済学増補改訂版』
・『原発危機と「東大話法」』

・漫画『ちはやふる15』
・漫画『ママゴト1』
・漫画『特上カバチ!!28』
・漫画『勇午 台湾編2』
・漫画『モジャ公』

・DVD『マージンコール』
・DVD『チャイナ・シンドローム』

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話はまったく変わるのだけど、『法華狼の日記』さんのところで、こういう話が。

SFのタイトルを一部だけ妹に変えてみるとラノベになるというデマ(嘘)

ライトノベルというジャンルの読み物を読んだことがないので何も語る資格はないが、ちょっと面白かったので。
「妹は無慈悲な夜の女王」「妹よ、妹よ!」「幼年期の妹」「妹の長い午後」「アルジャーノンに妹を」「時計じかけの妹」「妹から10000光年」 て……。


 

 

 



*村野瀬玲奈さんに紹介されました*(2012.2.5)



「人類が築き上げてきた文明の度合いとその豊かさの程度は、最も弱い立場にある人たちをどのように遇してきたかによって判断されると私は思う。ここで扱う問題に則して言えば、放射線をあびせられたヒバクシャの被害や、将来の時代を担う赤ん坊や子どもたちへの放射線の影響をどのように考えてきたかで測られると思う。その子どもたちの安全を守るという場合、放射線の人体への影響という科学的な判断とともに、安全をどのように考えるかという社会的な判断が絡むことになる。その判断は、情報と社会的な権力を握る人たちが、自分たちに都合のよいように行ってきた。その結果、原子力産業と原発を推進する人びとは、子どもたちを放射線の被害から守るという問題においてすら、経済的な利益を市場とする原理や、人の生命すら貨幣価値に換算する仕組みを作り上げたのである。
 本書のめざすところは、この原理や仕組みが、いかにして「科学」とされていったのかを解き明かし、闇に消され、切り捨てられた被害を新しい見いだされた証拠とともに示すことにある。
 安全なものは、「安全」でございますなどとことさら宣伝などしない。人びとが原発に抱く不安は、そのような「原子力広報」などでなくなりはしない。いや、大金を使ったうさん臭いその安全宣伝に、いっそうの不安を感じている。チェルノブイリ事故は、われわれ自らが不安を直視することを求めている。われわれはその警鐘を受け止めて、この半世紀の放射能被害の歴史を直視することからまず始めよう」
  〜中川保雄『放射線被曝の歴史』〜


「「それは、苦痛を与える組織でありながら、苦痛を与える道具を作っている者たちの金で、飲み食い踊っているのである。」
 〜ニルス=クリスティ『人が人を裁くとき』〜



いつも愛読しているブログ『村野瀬玲奈の秘書課広報室』で、うちで出版した本を紹介してもらっていた。

『「原発と憲法9条」 (小出裕章著、遊絲社)』

☆☆☆☆☆
「原発の問題とは、より普遍的には差別の問題です」という言葉に賛成です。さらに突き詰めれば、日本の政治すべてが差別の問題で貫かれていることに気づきます。沖縄米軍基地もそうだし、男女差別もそうだし、障がい者政策もそうだし、非正規雇用もそうだし、選挙制度や一票の価値の問題もそうだし、...。
☆☆☆☆☆



原発問題は、日本の矛盾の縮図だ。
ちなみにコメント欄にいるアマーなる人物は、私の弟なのだった。
(^_^;)


 

 

 

 



*革命前夜*(2012.1.31)



「資本主義よ、お前は「自由な競争」と「繁栄の自由」とで自分の血液型を美化してきたが、本性は欲望の無限大の追求で、しかも儲け第一主義だな。・・・儲けるためなら毒水を海に垂れ流すことでも何でもやってきたな。いま刑法が処罰の対象とする犯罪は大体190個だが、そのほとんどがお前の生んだものだな。続けるのか、それを。世界中の国家とマスコミ産業の大部分がお前の陣地だから、お前をのさばらせっぱなしだが、このままだとお前の死亡と人類の死亡が重なるだろう。それでいいのか」
  〜むのたけじ『戦争絶滅へ、人間復活へ』〜


「国家資本主義が現代に向かって発展していくとともに、経済、政治、イデオロギーの諸装置は、これまで人類が築きあげたあらゆるもののなかで、全体主義的理念にもっとも親和性の高い私的専制権力の諸制度にいよいよ支配されることになった。半世紀前、政治経済学者のロバート・ブレイディはこう書いている。「企業の内部では、あらゆる政策は上位の権力から発せられる。政策を決定しそれを執行するこの権力連合体のもとで、すべての権力は必然的に上意下達され、すべての責任が〈その逆に〉下位から負わされていった。これが『民主的統制』に相反するのはいうまでもない」
 〜 ノーム=チョムスキー『チョムスキーの「アナキズム論」』〜



『デモクラシーナウ!』にジュリアン=アサンジとスラボイ=ジジェクの対談の後編がアップされた。

ジュリアン・アサンジとスラボイ・ジジェクの対談 Part2 新マッカーシズムの台頭、コミュニケーションの権利、アラブの春へのウィキリークスの影響、クレジット会社提訴など


個人的には、検閲に対する、アサンジの意見を非常に興味深く聞いた。
個人的に、または公的に選択し得る自由の全領域において、情報の取り扱いというものがどれほど決定的な意味を持つか、という問い掛け……というか認識の先に、最高度の自由の領域と現在の私たちを隔てている、不安定な立板のようなものとして、アサンジは検閲を語っていた。

市民の意志で現実を動かす、そうした社会の建設というものは、けっして絵に描いた餅ではないことを、検閲を正当化する体制自身が証明している

という意味のことを彼は言っていたはずだ。

他には、アサンジは、以下のような発言を行なっていた。
「私たちが社会全体で協力するために知っておくべきことをねじ曲げる、メディアによる歴史の歪曲がもっとも有害だということです」

「でも変化は起きている。私たちは権力に近いメディアをあの手この手で迂回している。」
「でも予断は許されない」

「私たちはインターネットを手に入れ、さまざまな通信手段を駆使して、新しい世代の価値観へと脱皮する」


全編の内容については、こちらをどうぞ。

ジュリアン・アサンジとスラボイ・ジジェクの対談 Part 1 ウィキリークスの理念と影響、マニング、米国での大陪審


 

 

 

 



*絶対原子力戦隊スイシンジャー*(2012.1.27)



「人類滅亡の日まであと300と65日」
 〜アニメ『宇宙戦艦ヤマト』〜


「善が、悪ほどたびたび勝利をあげることができないというような理由は、どこにもない。勝利はすべて組織力の問題だ。
 もし、天使というようなものがいるとしたら、せめてマフィア程度の組織力は持ってもらいたい」
 〜カート=ヴォネガット『タイタンの幼女』〜



これは、面白い!
傑作ではなかろうか。

『絶対原子力戦隊スイシンジャー』

私は、テレビの地デジ化を機にテレビを捨ててしまったのだが、この番組が観れるなら、新しくテレビを買うだろう。
まずはこちらから。

『絶対原子力戦隊スイシンジャー』


次回予告。
ひええ、これ観たい。
『スイシンジャー 次回予告 』


エンディング曲も素晴らしい。
『怪人の唄』


きみのハートに原子力(笑)。

 

 




*『小出裕章 原発と憲法9条』発売*(2012.1.20)


「原発が危険なことなど、議論の必要がまったくない」
  〜小出裕章『放射能汚染の現実を超えて』〜


「最近はモラルハザードなどということを盛んに言いますけれども、少々厳しく言えば、モラルというものが確立する前提がない、そう思います。だから、そうなってくるとこれは単に原子力に限ったことではなくて、日本という国の少なくとも明治以来の富国強兵の技術の発達史の中であらわれてきていることではないかという気がしてなりません」
 〜 高木仁三郎『原発事故はなぜくりかえすのか』〜



小出裕章著 『小出裕章 原発と憲法9条』できました。
随時、書店に並ぶと思われますが、なかったら注文してください。

 


この本の後半のインタビュー部分は、コミュニティFM放送局『FMわぃわぃ』と共同で行っております。
「コミュニティFM放送局『FMわぃわぃ』って、なんでんねん?」
という方のために、本文中にちょっとした解説をしております。
それを以下に転載しておきます。


コミュニティFM放送局『FMわぃわぃ』についての予備知識

『FMわぃわぃ』というラジオ放送局が神戸市にある。
居住者の約八%が在日外国人である長田区をサービスエリアとして放送する、そんなコミュニティFM放送局だ。
 この『FMわぃわぃ』は、一九九五年一月一七日の阪神・淡路大震災の経験から生まれた。
 多文化都市の神戸という街は、多くの国々から外国人が訪れ、泊まり、居住している街だ。居住している外国人のなかには、過去の悲しい歴史のなかで、日本政府によって強制的に神戸という街に連れてこられたという人もいる。
ともかく、そういう神戸という街で、巨大な地震が起きた。ライフラインはずたずたに断絶し、情報は途絶した。
 どこへ逃げたらいいのか。避難場所は設置されているのか。病人やけが人を診てくれる診療所はどこか。利用可能な道路はどれなのか。
 きめ細かく、とまではとてもいかないにしても、命を救うために絶対必要な最低限の緊急情報を、当時被災した日本人はもちろん、神戸に住む多くの外国人、とくに、日本語に堪能とはいえない外国人もまた、切実に必要としていた。
 表示されている日本語が読めない、テレビやラジオの言葉が理解できない。そういう、日本語に堪能とはいえない外国人の人々に必要な情報を届ける、ということに、当時の日本の大手メディアは、おそらく思いが至らなかった。
 日本語が読めない、聞き取れない、理解できない、という人々を念頭において震災情報を提供する、ということに思いが至らなかった、それが、この国の、少なくとも当時の限界、もしくは盲点だったということではないか。
 そうした危機的な状況のさなか、震災から一三日後には、市民の手によって、韓国・朝鮮語と日本語による「FMヨボセヨ」がまずは開設された。
四月一六日には、ベトナム語、タガログ語、スペイン語、英語、日本語で番組を提供する「FMユーメン」が開設。
 七月には両局が合併し、ミニFM局『FMわぃわぃ』が誕生した。
そしてそれは、その後も少しずつ、しかし確実に規模が拡大されていき、現在のコミュニティFM放送局『FMわぃわぃ』がある。

・日本語、韓国・朝鮮語、中国語、ポルトガル語、タガログ語、ベトナム語、タイ語、スペイン語、英語、アイヌ語の一〇言語で生活・地域・行政情報などを地域在住の日本人、外国人に放送する。
・外国語番組では、可能なかぎり外国人コミュニティが主体となり地域に発信していく。
・声なき声をコミュニティに届け、社会的課題の解決に努める。
・インターネット放送により「長田」から「世界」へ発信し、言葉・文化・国境のバリアフリーに取り組む。

というようなことが、番組編成の基本方針だそうだ。
 「多文化社会」のさらなる開花、というのも、これはもちろんだろうけれど、「効率重視」のために、少数派、異端、面倒くさいもの、すんなりとは進まないことがら、などなどを問答無用で切り捨てようとする傾向の強いこの国のありように対しての、価値のあるカウンターカルチャーともなりえているのではないか。
 そのミニFM局『FMわぃわぃ』のキムチアキさんが、京都大学原子炉実験所に出向き、小出さんにお話をおうかがいした(小出さんは先生と呼ばれることは「嫌です」とのことです)。二〇一一年四月一三日のことである。
 二〇一一年三月一一日の東北地方太平洋沖地震によってひきおこされた福島第一原発事故の真実について、『FMわぃわぃ』特有の立ち位置から、必要と思われる情報を可能な限り引き出し、これからどう振舞うべきか小出さんからレクチャーを受けるためだ。
本にするにあたって基本的には、その場の空気感というものを再現するために、可能な限り、話し言葉をそのまま文字に書き起こした(意味が通りにくいと思われるもの、繰り返しなどの部分は、私の責任で加筆や修正を行なっている)。
 小出さんは、話し言葉であっても実に理路整然となさっているから、文章化するにあたって大きく修正する必要を感じなかった、というのも事情のひとつではあるが、それよりも、小出さんが自らの主張を行うさいに選択されていく言葉、話法それ自体に、私は強い関心を抱いていて、そういう私の関心は、私だけのものではないのではないか、と考えたせいだ。
 「この世界をどのような位置から眺めるか」の基準のようなものを、使用される言葉のなかに、私は見る。
 もちろん、話し言葉をまったくそのままに文字おこしをした、ということにはならなかったけれど、その場のやりとりの空気感は、ほとんどのそのまま再現できたのではないか。そうであるとして、その「空気」というものを読者のみなさまに感じていただければと考えています。


---。

 

 

 




マージン・コール*(2012.1.16)

「自分の富も持たずに、労働市場で生き残れない者は「一片の食料たりとも要求する権利はないのであり、そして事実かれらがどこに行こうが知ったことではない」マルサスは彼の有名な著作の中でこう言い放った。貧民にはなお権利があるという信念を説くのは「重大な悪徳」であり、「自然な自由」に反するとリカードは考え……」
  〜『チョムスキーの「アナキズム論』〜


「東大話法のような欺瞞言語は、強い自己増殖性を持っています。誰かに東大話法を使われて、搾取されてしまうと、今度は、搾取された側が東大話法モドキを使って、他人を搾取してしまうのです」
 〜 安冨歩 『『原発危機と「東大話法」』〜



町山智浩氏が紹介して下さっているこの映画、ずっと観たいなあ、と思っていたのだが、DVDで発売されるようだ。

『マージン・コール』


世界を食い散らして逃げ切った盗っ人たちの物語のようだ。
私たちは、こうした人間と関わり合いにならなければならないという難題を背負い込んでいるというだけでなく、

こういう連中に牛耳られている世界に生きていかなければならない、という未曾有の大惨事

というべき日常を生き抜かなければならない。
なんでこういうことになったのか。
我々は、この社会の背後で働いているメカニズムを洞察すべきだろう。



--☆----


『デモクラシーナウ!』から。

労働組合や学生たちが合流 「新しい運動」の始まりか?

デイビッド・グレイバー:貧困層の債務は帳消しに!

よし!

 

 

 



モーニングアフター*(2012.1.10)

「最近は、きみらの書くものしか読まない。きみらだけだよ、いま現実にどんなものすごい変化が起こっているかを語ってくれるのは。きみらのようなキじるしでなくては、人生は宇宙の旅、それも短い旅じゃなく、何十億年もつづく旅だ、なんてことはわからない。きみらのように度胸のいい連中でなければ、未来をほんとうに気にかけたり、機械が人間をどう変えるか、戦争が人間をどう変えるか、大都市が人間をどう変えるか、でっかく単純な思想が人間をどう変えるか、とてつもない誤解や失敗や事故や災害が人間をどう変えるか、なんてことに注目したりはしない」
 〜カート=ヴォネガット『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』〜


「ショックを受けた時、人間は必ずしも退行するとは限らない。ときには危機に直面することで成長することもある---しかもすばやい速度で。それをよく示した例が、2004年3月にスペインで起きた列車爆破事件だ。マドリード市内の通勤電車と駅で一〇回もの爆破が起き、二〇〇人近くが死亡した。ホセ・、アリア・アスナール首相はただちにテレビでバスク分離独立主義者の犯行だと断定(その後、アルカイダ系グループの犯行だと判明した)、同時にイラク戦争への派兵を決めた政府への支持を国民に呼びかけた。「スペイン全土でこれまで幾度となく殺人を犯してきた暗殺者どもと交渉するなど不可能だし、望ましくもない。毅然とした態度をとることでしか攻撃を終わらせることはできない」とアスナールは言明した。
 ところがスペイン国民はそうした論調には乗らなかった。「いまだにフランコの亡霊がさまよっている」と言うのは、かつてフランコ独裁政権下で迫害を受けた著名なマドリードの新聞編集者ホセ・アントニオ・マルティネス・ソレルだ。「アスナール首相はあらゆる行動やジェスチャー、発言を通して自分は正しい、自分の言うことこそが真実であり、それに賛同しない者は敵とみなすと語ったのです」。言い換えれば、アメリカで「強い指導力」とみなされた9.11以後のブッシュ大統領とまったく同じ資質のアスナールに、スペイン国民はファシズムの不吉な臭いをかぎ取ったのだ。爆破事件が起きたのはスペイン総選挙のわずか三日前だったが、フランコ時代の恐怖を記憶する国民はアスナールにノーを突きつけ、イラクからの撤退を公約に掲げた政党を支持した」
 〜 ナオミ=クライン『ショック・ドクトリン』〜



小出先生の本の編集作業が終わった。
「もう、ギリギリだあなたは!」
と印刷所さんから怒られるようなありさまだった。
ついこの前まで、原発のことも放射能のこともなんも知らなかった人間なので、そりゃあもうね、本を作るとなれば、いちいち調べながらなのよ。
どうしてもわからないところは、小出先生に電話して聞いてな。

だめでしょ、小出先生に迷惑かけたら!

いや、ほんと、ごめんなさい。
でも、『原発と憲法9条』って、良いタイトルでしょ。
原発の問題は、より普遍的には差別の問題なんですよ。
そういうことでね、
何を書いているか、もう、自分でもよくわからんです。そういう状態です。

ちょっと寝ます。

ふらふらします。
寝ていいですか。
だめと言われても寝ます。
ああ、これが、原発事故の起きる前だったなら。
すべてが遅すぎたのかもしれないが、それでも、いまから始めるしかないんだ。
まあ、寝ますけど。


映画『ポセイドンドベンチャー予告編』



モーニングアフター。



--☆---

お休み前に見る動画。大島堅一先生も出演。

『小出裕章:総括原価方式 / 核兵器開発能力保有』


原発も核兵器もいらないっての。

 

 




アサンジとジジェクの対談*(2012.1.8)

「もうわかりきったもの、わかりきっていると思っているもの、それを自分の目でもう一度たしかめ、とらえなおし、たえず疑問にぶつかりつつ歩くこと」
 〜本多勝一『日本語の作文技術』〜


「メディアは浄化プロセスの進行係である。メディアは、理想的な政治的活動を、
理解しやすく論じる価値のあるものにし、政府の誤った行動を暴き、社会の自然
回復へと導く。メディアは、民主主義において、本質的部分を形成するような重
大な役割を担っているのだ」
 〜マルセル=ローゼンバッハ ホルガー=シュタルク『全貌ウィキリークス』〜


バーソロミューとブレイクスピアーが論じているように、大事なのは「帝国主義に真の敵として立ち向かう批判的なコスモポリタン・プロジェクトの一部分として人権政治を再興すること」であり、私ならそれに加えてネオリベラリズム自体に立ち向かうこと、と言いたい。」
 〜デヴィッド=ハーヴェイ『ネオリベラリズムとは何か』〜



ジュリアン=アサンジとスラボイ=ジジェクの対談が『デモクラシーナウ!』にアップされている。

どちらも、どこか山師然としている人物だが、全世界的に、ともかく注目の顔合わせであることは間違いない。


『ジュリアン・アサンジとスラボイ・ジジェクの対談 Part1 ウィキリークスの理念と影響、マニング、米国での大陪審』


パート1と言う限りは、パート2がそのうちアップされるのだろう。
しかし、これは本気で言うんだけど、こういう対談は善し悪しや好き嫌いは別にして、NHKで放送すべきではないだろうか。